MSE試験事例

-Case Study-

peret

超硬チップ表面コーティングの膜質分析と耐久性評価

鋳鉄加工用超硬チップ2種類AとBに対してMSE試験を2粒子試験で全層分布を取得し、
比較評価した。

■ 目的

  • ・膜の多層構造を特定し、設計値との比較評価を行う。
  • ・耐久性につながる膜強度を評価する。

■ お客様の声

1. チップ形状のまま試験可能で、詳細強さ分布から設計値との構造比較と、強さの精密判定ができた。

2. 試験1から『 膜のミクロ強さ・均質性 』の差が  試験2から『 膜の強靭さ 』の差が浮彫りになった。
試験1ではA材はB材に比べて1層・2層共に強く均質であるが、
試験2ではA材の2層目(表層)はB材に比べて弱い。

3. 試験2から、切削耐久性と一致する知見が得られた。
試験2のエロージョン率分布の面積が小さい方が衝撃耐久性が高い。
また、耐久性能の差は 特に2層目(表層)の強靭さが影響していることが明らかになった。 

■ 試験結果

2粒子の試験結果 エロージョン率(損傷速度)分布グラフでみる

① 試験粒子 多角アルミナ粒子 d50 = 1.2μ

高硬度 超微小径多角粒子の衝突によるエロージョン率は、
材料のミクロ(小範囲)な強さを示す(結晶粒自体の強さを捉えており、
弾性率や原子・分子間結合強度を反映する)。
結果として深さ方向の強さ分布を超高分解能で表示する。

② 試験粒子 球形アルミナ粒子 d50 = 3μm

質量が大きい球粒子の衝突によるエロージョン率は、
試験1に比べてマクロ(広範囲かつ深くまでの影響を含んだ)強さを示す
(結晶粒間の結合強度、クラック、ボイドの影響を反映しており、脆さに例えられる。)