MSE試験事例

-Case Study-

peret

光学無機薄膜の内部強さ分布と変質

3種類の樹脂基材上のTiO2膜を評価した事例です。
基材が異なる超薄膜でもMSEのエロージョン力をコントロールして強さの評価と分布の可視化が
できました。また、薄膜コーティング時の変質と推測される弱い層が確認できました。

■ 目的

  • ・異なる樹脂基板に同⼀の蒸着方法で作成した、単層膜内部の強さ分布の実態を調査する。

■ サンプル

サンプル

異なる樹脂基板に
電子ビーム(EB)蒸着法で
成膜したTiO2膜

基材
TiO2 COP 33OR
COP E48R
パンライト(PC)

■ 試験結果

試験粒⼦多⾓アルミナ粒⼦d50=0.3μm

エロージョン進行グラフ

エロージョン進行グラフ

エロージョン率分布グラフ(深さの強さ分布を示すグラフ)

エロージョン率分布グラフ(深さの強さ分布を示すグラフ)

■ 評価

1. 膜質について

  • ・130nmまではTiO2膜はほぼ⼀定の強さである。
  • ・基材が変わると130nm〜の膜強さに若干変化がある。

2.基材について

  • ・⼀定の強さになる900nmより深い部分は基材の初期状態を示す。

3. 界面および変質

  • ・3種類とも膜直下の基材部に変質がある。
  • ・変質度が⼤きい順にCOP 330R ⇒ パンライト⇒ COP E48R(ほぼ変質なしともいえる)
  • ・COP 330Rの変質は深いところまで及ぶ。
  • ・膜の初期成長において、基材の変質が影響している。
  • ・変質の要因としては、TiO2成膜時の高エネルギー⼊射が示唆される。